iPhoneで外付けSSDに直接録画する方法。向いている人・向かない人
iPhoneは、USB-Cでつないだ外付けSSDに動画を直接録画できます。ただし対象は「Apple ProRes」という高画質形式の撮影だけで、使えるのはiPhone 15 Pro以降のProモデル(Pro Max含む)に限られます。
必要なのは、exFAT形式にフォーマットした書き込み速度の速いSSDと、10Gbps以上のUSB 3ケーブルです。4K60fpsのProResなら書き込み速度は220MB/秒以上が目安になります。
通常の動画撮影(HEVC)を外付けに逃がしたいだけなら、この機能は別物です。向き不向きは記事の後半で整理しています。
外付けSSDに直接録画できるのはProモデルだけ
Appleの公式ページによると、外付けストレージへの直接録画に対応しているのは次の機種です。
- iPhone 17 Pro / 17 Pro Max
- iPhone 16 Pro / 16 Pro Max
- iPhone 15 Pro / 15 Pro Max
iPhone 14 Pro以前や、無印・Plus・Airなど非Proモデルは、この機能の対象として記載がありません。
4K120fpsは17 Proと16 Proだけ
ProResの画質は機種で上限が変わります。
| 設定 | 対応する機種 | 外付け |
|---|---|---|
| 4K 24/25/30fps | ProRes対応の全機種 | 任意 |
| 4K 60fps | 17 Pro・16 Pro・15 Pro | 任意 |
| 4K 120fps | 17 Pro・16 Pro | 必須 |
4K120fpsだけは、外付けストレージがないと録画できません。
ProRes自体に制限がある
ProResは、シネマティックモード・スローモーション・タイムラプスでは使えません。
また、Appleの表は「本体容量」ごとに区分されています。128GBモデルは本体録画だと1080pまでで、4K以上は256GB以降のモデルが対象です。128GBモデルで外付けを使った場合に4Kが撮れるかは、公式ページから読み取れませんでした。手持ちの機種が128GBなら、購入前にAppleのサポートページか、設定画面で確認してください。
自分のiPhoneに外付けSSDが必要か、使い方から容量を確かめたい方はこちらです。
必要な機器はSSD・ケーブル・Mac(またはPC)
Appleが示している条件を、機器ごとに整理します。
| 機器 | 条件 |
|---|---|
| SSD | 書き込み速度が4K60で220MB/秒以上、4K120で440MB/秒以上 |
| 形式 | exFAT。パスワード暗号化は非対応 |
| ケーブル | 10Gbit/秒以上のUSB 3対応 |
| 消費電力 | 最大4.5W |
SSDは「速度」と「消費電力」で選ぶ
容量よりも先に、書き込み速度を確認します。速度が足りないと「Slow Recording Speed」という警告が出ます。4K120を使うなら440MB/秒以上と、要件がかなり高くなります。
消費電力も条件に入っています。最大4.5Wという記載から、SSDの電源はiPhoneから取る前提だと読み取れます。電力を多く使うタイプは避け、製品の仕様で消費電力を見ておくと安心です。
選ぶ際は、USB-C接続のポータブルSSDの中から、速度・消費電力の仕様が書かれたものを探すのが近道です。
ケーブルは付属品でも足りないことがある
SSDに付属のケーブルが10Gbps未満だと、速度が出ません。10Gbps対応のUSB-Cケーブルであることを、パッケージで確認してください。ハブや変換アダプタを間に挟む使い方は、Appleのページでは触れられていないため、直結が無難です(これは私の推測を含みます)。
フォーマットはiPhoneではできない
SSDをexFATにするには、MacかWindowsパソコンが必要です。iPhone単体では、USB-C外付けストレージをフォーマットできません。
さらに4K120は、録画セッションごとに再フォーマットが必要とAppleが書いています。撮影のたびにパソコンで初期化する運用になるので、現場に持ち出す場合は手順を決めておきましょう。
撮影前の設定と、本体に戻す方法
設定の流れは次のとおりです。
- SSDをMacやPCでexFATにフォーマットする
- 設定アプリの「カメラ」から、フォーマットでApple ProResをオンにする
- SSDをiPhoneにUSB-Cで接続する
- カメラアプリで解像度とフレームレートを選んで録画する
iPhone本体に録画したいときは、SSDを外します。接続している間は、対応する撮影が外付けに向かいます。
なお、Appleの説明はProResの録画に限られています。HEVCなどの通常動画を外付けに直接保存できるかは、公式ページに記載がありません。サードパーティ製の撮影アプリは対応が異なる場合があるので、使うアプリの説明を確認してください。
外付けSSDを使った場合の容量の目安
ProResのファイルは大きく、Appleは「HEVCファイルの最大30倍」と説明しています。
SanDiskの案内では、ProRes 422 HQの目安は1分あたり次のとおりです(メーカーの概算値で、条件により変わります)。
| 設定 | 1分あたりの目安 |
|---|---|
| 4K 30fps | 約6GB |
| 4K 60fps | 約12GB |
同社は「4K60fpsで5分間なら最大約60GB」とも説明しています。
ここからは私の計算です。4K60fpsで1TB(1,000GBとして)のSSDを使うと、約83分が上限になります。4K120fpsとProRes RAW(17 Proのみ)は、さらに大きくなるはずです。4K120の1分あたりの数字は、今回確認できた資料にありませんでした。
容量が足りなくなる前に逃がす3つの方法
- 撮影後すぐ、MacやPCにコピーしてSSDを空ける
- 撮影用SSDとバックアップ用SSDを分け、バックアップが済んでから消す
- 書き出し済みの素材だけを、小さい容量で保存し直す
クラウドへのアップロードは、ProResのような大容量だと時間もかかります。クラウドと外部SSDのどちらが得かは、ストレージコストの比較ツールで計算できます。
向いている人・向かない人
| 向いている人 | 向かない人 | |
|---|---|---|
| 目的 | 編集前提で高画質素材を撮る | 思い出を普段どおり撮る |
| 機種 | 15 Pro以降のProモデル | 無印・Air・14 Pro以前 |
| 運用 | PCで取り込み・編集する | iPhoneだけで完結させたい |
| 機材 | SSDとケーブルを持ち歩ける | 身軽に撮りたい |
向かない人は、本体の容量を見直す
「写真や動画で本体が足りない」という悩みなら、ProResを使わなくても解決できます。その場合は、撮影方法を変える前に本体容量の見直しが先です。
使い方に合う容量を知りたい方は、診断ツールで確認できます。