iPadをサブディスプレイにするか、外部モニターを買うか|Macでの使い分け
毎日同じ机で長時間使うなら外部モニター、持ち運びやときどきの利用ならiPadのSidecar(サイドカー)が向いています。Sidecarは、iPadをMacの追加ディスプレイとして使うAppleの標準機能です。すでにiPadを持っているなら、まず試すだけで済みます。
分かれ目は3つあります。使う頻度、使う場所、そしてMacが何台まで画面を出せるかです。3つ目は機種によって異なるので、買う前に確認しておくと失敗しません。
自分のMacに外部モニターを何台つなげるか、購入前に確認できます。
比較表:Sidecarと外部モニターの違い
| 項目 | Sidecar | 外部モニター |
|---|---|---|
| 追加購入 | iPadがあれば不要 | モニターが必要 |
| 接続 | 無線またはUSB | 有線(HDMI・USB-Cなど) |
| 持ち運び | iPadごと持ち出せる | 据え置き向き |
| 使える条件 | 対応Mac・iPad、同じApple Account | Macの出力能力しだい |
| iPadの用途 | 使用中は他のアプリに切り替えにくい | 影響なし |
| Apple Pencil | 使える | 通常は非対応 |
Sidecarは持ち運びとスポット利用に強い
カフェや出張先で、ノートMacの横にもう1枚画面を足したい場面では、Sidecarが便利です。モニターを持ち歩く必要がなく、iPadを開くだけで済みます。
初期状態ではMacのデスクトップを広げる「拡張」として動き、ウインドウ単位でiPadへ移せます。iPadに同じ画面を映す「ミラーリング」に切り替えることもできます。Apple Pencilでの描画や写真編集にも対応しています。
使える条件はMacとiPadの両方にある
Appleのサポートページには、次の条件が載っています。
- Mac:macOS Catalina 10.15以降。MacBook Airは2018年以降のモデル、iMac(Retina 5K, 27-inch, Late 2015)、そのほかは2016年以降のモデル
- iPad:iPadOS 13以降。iPad Proは全モデル、iPadは第6世代以降、iPad miniは第5世代以降、iPad Airは第3世代以降
- 共通:両方で同じApple Accountにサインインし、2ファクタ認証(パスワードに加える確認手順)を使っていること
お手持ちの組み合わせで使えるかは、連携機能診断で確認できます。
ワイヤレスは干渉の影響を受ける
無線で使う場合は、2台を10メートル以内に置き、Bluetooth・Wi-Fi・Handoffをオンにします。Appleも、Wi-FiやBluetoothの干渉でパフォーマンスが影響を受けることがあると案内しています。
安定させたいときは、iPadに付属のUSBケーブルでMacに直接つなぐ方法が確実です。Appleもこの方法を、iPadを充電しながら使う手段として勧めています。ケーブルの出力が気になる場合は、充電ケーブル互換性チェッカーで確認できます。
iPadで別のアプリを開くと中断される
iPadでほかのアプリに切り替えると、Sidecarのセッションは一時停止します。Sidecarのアプリに戻るまで、Mac側の画面は映りません。
iPadを「Macの画面専用」にする使い方は得意ですが、iPadで別の作業を同時に進める使い方は向いていません。なお、マウスとトラックパッドの入力はMac側のものを使います。iPadOS 27・macOS 27では、タッチでMacのウインドウやメニューを操作できる範囲が広がったとAppleが説明しています。それ以前のバージョンでは、スクロールやコピー・ペーストなど、一部のジェスチャに限られます。
毎日使うなら外部モニターが楽
同じ机で一日中使うなら、外部モニターのほうが安定します。iPadは別の用途に使えますし、接続のやり直しも要りません。画面サイズも、iPadより大きいものを選べます(これは製品選びの一般的な傾向で、個別の機種によります)。
机に常設するなら、USB-C接続に対応した外部モニターを選ぶと、ケーブル1本でつなげるものがあります。置き場所を空けたい場合は、モニターアーム対応診断で、お手持ちのモニターが取り付けられるかを確認できます。
外部モニターの台数はMacの機種で決まる
注意したいのは、外部モニターを何台つなげられるかがMacの機種によって異なる点です。モニターを2枚買ったのに1枚しか映らない、という事態は避けたいところです。ドック(USB-Cハブ)が必要かどうかも、機種と画面構成で変わります。
画面の台数、解像度、リフレッシュレートからの判定は、Mac 画面増設・ドック要件診断で行えます。
iPadを別作業に使うならユニバーサルコントロール
iPadでメモやチャットを開きながら、Macで作業したい場合は、Sidecarではなくユニバーサルコントロールが合います。1組のマウスとキーボードで、Macとそばにあるデバイスを行き来して操作する機能です。
Appleのサポートページによると、Macに加えて近くのMacまたはiPadを最大2台まで操作でき、ファイルのドラッグ&ドロップにも対応しています。iPadはiPadとして動かせるので、Sidecarのような「画面の延長」とは用途が異なります。条件は、macOS Monterey 12.4以降、iPadOS 15.4以降、同じApple Account、10メートル以内でBluetooth・Wi-Fi・Handoffがオン、などです。
場面別の選び方
Sidecarを選ぶ人
- すでにiPadを持っていて、追加の購入を避けたい
- カフェや出張先など、外出先で2画面にしたい
- Apple Pencilで描きながら、Macの画面を操作したい
外部モニターを選ぶ人
- 自宅や職場の同じ机で、毎日長時間使う
- iPadは別の作業やメモ用に空けておきたい
- 無線の安定性や、iPadの電池残量を気にしたくない
迷う場合は、まずSidecarを試すのが安上がりです。足りないと感じてから外部モニターを選べば、必要な画面サイズも見えてきます。机に常設するなら、iPad用のスタンドを併用すると、画面の高さをMacに近づけられます。予算の配分はデスク予算で整理できます。
お手持ちのMacとiPadで、Sidecarやユニバーサルコントロールが使えるか確認できます。