VESA規格の調べ方。手持ちのモニターに合うアームの見分け方
VESA規格は、型番で調べるか、背面のネジ穴の間隔を測れば分かります。穴の間隔は、隣り合う穴の中心から中心までを縦と横それぞれ測ります。75mm角なら「75x75」、100mm角なら「100x100」です。
ただし、規格が合っていても、アームに付くとは限りません。モニターの重さと、アームを取り付けるデスクの条件も関係します。この記事では、規格の調べ方から、規格以外に確認すべき点までを順に説明します。
VESA規格とは、モニター背面の穴の間隔を決めた取り決め
VESA(ベサ)規格とは、モニターの背面にあるネジ穴の位置を決めた国際的な取り決めです。正式には「FDMI」と呼ばれます。モニターアームや壁掛け金具は、この穴にネジで固定します。
つまり、モニターの穴の間隔とアームの対応規格が同じであれば、取り付け部分は合います。
型番で調べるのが一番早い
モニターを裏返さなくても、規格は調べられます。
- モニターの型番を確認する(背面のシール、または箱や取扱説明書に書かれています)
- 型番をメーカーの製品ページで検索し、「仕様」を開く
- 「VESAマウント」「壁掛け対応」といった項目を探す
「VESA 100x100mm」のように書かれていれば、それが穴の間隔です。仕様表には、スタンド込みの重さとスタンドなしの重さが別々に載っていることがあります。アームに付けるときはスタンドを外すので、重さの確認にはスタンドなしの数値を使います。
仕様表に「VESA対応」の記載がなければ、そのモデルには穴がない可能性があります。この場合は後述の見出しを参照してください。
型番で分からないときは、穴の中心から中心までを測る
型番で調べられない場合は、背面の穴を直接測ります。
- 背面のカバー(スタンドの根元のカバーが付いている機種もあります)を確認し、ネジ穴を見つける
- 隣り合う穴の中心から、別の穴の中心までを、定規かノギスで測る
- 横方向と縦方向を、それぞれ測る
穴は四角形の頂点の位置に4つ並ぶのが基本です。測った結果が横75mm・縦75mmなら「75x75」、横100mm・縦100mmなら「100x100」です。穴の外側ではなく、中心で測るのがコツです。
75x75と100x100は穴の間隔が違うだけ
一般的なモニターで見かけるのは、75x75か100x100です。どちらも規格上は同じ「MIS-D」というグループに入り、ネジの太さも同じです。違いは、穴の間隔だけです。
規格の種類は、次のとおりです。
| 規格名 | 穴の間隔(mm) | ネジ | 重さの上限(規格上) |
|---|---|---|---|
| MIS-B | 50 x 20 | M4 x 6 mm | 2 kg |
| MIS-C | 75 x 35 | M4 x 8 mm | 4.5 kg |
| MIS-D | 75 x 75 / 100 x 100 | M4 x 10 mm | 14 kg |
| MIS-E | 200 x 100 | M4 x 10 mm | 23.7 kg |
| MIS-F | 200mm間隔(例: 400 x 200) | M6またはM8 | 113.6 kg |
一般的なデスク用モニターは、ほとんどがMIS-Dの範囲に入ります。MIS-Fは大型ディスプレイ向けです。メーカーによると、MIS-Fでは規格どおりでない穴の間隔の機種もあります。
多くのアームは、75x75と100x100の両方に対応しています。アームの商品ページに「VESA 75x75 / 100x100対応」と書かれていることが多いので、そこを確認すると、手持ちのモニターに合うかが分かります。
あなたのモニターとデスクにアームが付くかは、診断ツールでまとめて確認できます
穴がないモニターにも付けられる?
穴がないモニターでも、専用の変換部品で付けられる場合があります。ただし、使えるかどうかは機種によって異なります。まず、メーカーが純正の取り付け用部品を出していないかを確認してください。
Apple Studio Displayは、購入時に「VESAマウントアダプタ」を選ぶ方式です。このアダプタは100x100mmのVESAに対応しています。スタンドの種類を決める段階で、アームを使うかどうかも決める必要があります。
汎用の変換部品を使う場合は、VESA変換アダプターが必要な場合があります。ただし、モニターの背面構造によって取り付けられるかが変わるため、必ず対応機種を確認してから選んでください。
規格が合っても付くとは限らない
穴の間隔が合っても、次の点が合わないとアームに付けられません。
- 重さ:アームには耐荷重があります。モニターの重さがその範囲に収まる必要があります。Studio Displayを例にすると、傾き調整スタンド付きで6.3kg、傾きと高さを調整できるスタンド付きで7.6kg、VESAマウントアダプタ付きで5.4kgです。同じモニターでも、構成によって重さが変わります
- デスクの形状と厚み:アームを固定する方式(クランプ式、グロメット式)と、天板の厚さや端の形が合う必要があります
- ネジの長さ:背面がくぼんでいる機種では、通常のネジでは届かないことがあります。アームに付属するスペーサーなどが必要か、取扱説明書で確認してください
重さの確認は、アームの耐荷重より軽いことが条件です。手持ちのモニターの重さとアームの耐荷重を並べて比べてください。
VESA対応のモニターアームは、商品ページの「対応モニター重量」と「対応デスクの厚み」を必ず見ます。この2つが手持ちの条件に合っていれば、候補になります。
取り付けるときのネジの注意点
メーカーの案内では、取り付けに使うネジは M4 x 10 mm が一般的とされています。ただし、モニターやアームによって適切なネジは異なります。次の点を守ってください。
- ネジが短すぎたり、強度が足りなかったりすると、モニターが落下する恐れがあります
- 長すぎるネジや締めすぎは、内部の部品が壊れる原因になります
- 4本のネジは対角線の順で仮締めし、同じ順で本締めします
- 途中で締まらなくなったら、無理に押し込まず作業を止めます
取り付けに不安があるときは、作業を中止してメーカーに確認してください。なお、メーカーによっては、他社製のアームを使った場合は保証や動作確認の対象外としています。
規格を確認したあとの流れ
- 型番か実測で、穴の間隔(75x75、100x100など)を調べる
- モニターの重さを確認する(スタンドなしの数値)
- アームの対応規格と耐荷重が、1と2に合っているか確認する
- デスクの厚みや形状に合う固定方式を選ぶ
3と4は、組み合わせによって条件が変わります。手持ちの環境で判断したい場合は、モニターアーム対応診断を使うと、規格・重さ・取り付け方式をまとめて確認できます。アームを含めたデスク周りを予算内でそろえたいときは、デスク予算も使えます。
参考にした公式情報
- Ergotron「VESA規格について」(FDMI規格の種類・ホールパターン・ネジ・重量)
- Apple「Studio Display 技術仕様」(VESAマウントアダプタの規格・重量)
- Apple「Studio Display 購入ページ」(スタンドの選択肢)
- Acer「モニターのVESAマウントについて」(ネジのサイズと取り付け時の注意)