ローカルAIモデルでMacの容量が足りない。Ollamaの保存先を外付けSSDに変える方法
Ollamaのモデルは、標準ではMacのホームフォルダ内(~/.ollama/models)に保存されます。保存先は環境変数 OLLAMA_MODELS で、外付けSSD上のフォルダに変更できます。
モデル1つあたりのサイズは、8B級(80億パラメータ級)で約5GB、70B級で40GB超が目安です。複数入れると内蔵ストレージはすぐに埋まるため、大きめのモデルを試すなら保存先を分けておくと安心です。
この記事では、サイズの目安、既存モデルを移す手順、移したあとの確認方法を順に説明します。
自分のMacに、内蔵と外付けがそれぞれ何GB必要かを先に知りたい方へ
Ollamaのモデルは標準でホームフォルダに保存される
公式ドキュメントによると、macOSでの標準の保存先は次のとおりです。
- モデル本体:
~/.ollama/models - 設定やログ:
~/.ollama配下(ログは~/.ollama/logs)
「ホームフォルダ」は、Macの内蔵ストレージ上にあります。ここに入れ続ける限り、モデルを増やすたびに内蔵の空き容量が減ります。
モデルのサイズ目安は8Bで約5GB、70B級で40GB超
Ollamaの公式モデル一覧で確認したサイズです。タグ(: のあとの指定)を付けずに取得できる標準版の値で、モデルの更新によって変わることがあります。
| モデル | 目安サイズ | 備考 |
|---|---|---|
| gemma3:4b | 3.4GB | 軽量。小さめのMac向け |
| llama3.1:8b | 4.9GB | 8B級の定番 |
| qwen3:8b | 5.2GB | 8B級 |
| qwen3:14b | 9.3GB | 14B級 |
| gpt-oss:20b | 14GB | 20B級 |
| gemma3:27b | 17GB | 27B級 |
| qwen3:32b | 20GB | 32B級 |
| llama3.1:70b | 43GB | 70B級 |
| gpt-oss:120b | 65GB | 120B級 |
同じモデルでも精度違いで倍以上になる
同じモデルでも「量子化(数値の精度を落としてサイズを小さくする方式)」の違いでサイズが変わります。たとえば qwen3:8b の標準版は5.2GBですが、精度を高めた qwen3:8b-fp16 は16GBです。qwen3:32b-fp16 は66GBあります。
試すモデルを3〜4個入れ替えながら使う場合、合計は数十GBから100GB超になります。サイズはあくまで保存に必要な容量で、動かすにはそれとは別にメモリも必要です。動かせるかどうかは Macメモリ必要量 診断 で確認できます。
外付けSSDに移す前に確認しておくこと
保存先に使う外付けSSDは、次の点を押さえておくと失敗しにくくなります。
- Mac用に初期化する: macOSで使う前提なら、APFS形式での初期化が無難です(筆者の推奨で、Ollama公式の指定ではありません)。
- 接続規格に余裕を持たせる: 数十GBのモデルを何度もコピーするため、転送が速い Thunderbolt対応の外付けSSD のほうが待ち時間は短くなります。
- 常に接続して使う: 保存先がつながっていないと、Ollamaからモデルが見えません。
保存先を外付けSSDに変える手順
Ollamaのmacアプリを使っている前提の手順です。ターミナルの操作が含まれます。
1. Ollamaを終了し、SSD側にフォルダを作る
メニューバーのOllamaアイコンから終了します。そのあと、ターミナルでSSD上に保存用フォルダを作ります。MySSD の部分は、自分のSSDの名前に読み替えてください。
mkdir -p /Volumes/MySSD/ollama-models
2. 既存のモデルをSSDへコピーする
すでに取得済みのモデルを使い続けたい場合は、先にコピーしておきます。取得し直すより早く済みます。
cp -R ~/.ollama/models/. /Volumes/MySSD/ollama-models/
まだモデルを1つも入れていない場合は、この手順は不要です。
3. 環境変数 OLLAMA_MODELS を設定する
公式FAQでは、macOSアプリとして動かしている場合、環境変数は launchctl setenv で設定するとされています。
launchctl setenv OLLAMA_MODELS "/Volumes/MySSD/ollama-models"
4. Ollamaを起動して、モデルが見えるか確認する
Ollamaアプリを起動し直してから、次のコマンドを実行します。
ollama list
コピーしたモデルが一覧に出れば成功です。このあと ollama pull モデル名 で取得したモデルも、SSD側に保存されます。
5. 動作確認後に、内蔵側の古いデータを消す
SSD側でモデルが動くことを確認してから、内蔵側の ~/.ollama/models を削除すると、内蔵の容量が空きます。不安な場合は、まずフォルダ名を変えて数日様子を見ると安全です。
アプリ設定画面からの変更手順は、公式ドキュメントでは確認できませんでした。お使いのバージョンの設定画面に保存先の項目がある場合は、そちらを使っても構いません。
再起動後にモデルが見えない時は?
launchctl setenv で設定した値は、Macを再起動すると消えるのが一般的な動作です(公式FAQには記載がなく、筆者の理解です)。再起動後に ollama list が空になった場合は、次を確認します。
- 外付けSSDが接続され、デスクトップやFinderに表示されているか
- 手順3の
launchctl setenvを、もう一度実行してOllamaを起動し直したか
毎回の入力が面倒な場合は、ログイン時に同じコマンドを実行する仕組みを自分で用意する方法もあります。ここでは扱いません。
外付けSSDにするとモデルの読み込みは遅くなる?
モデルは、使うときにメモリへ読み込まれます。保存先の速度が影響するのは主に最初の読み込み時間で、読み込み後の応答速度は、メモリやチップの性能に左右されます(筆者の推測で、環境による差があります)。
読み込みを少しでも短くしたい場合は、普段よく使うモデルだけを内蔵側に残し、大きなモデルだけをSSDに置く使い分けも考えられます。ただし、保存先は1か所しか指定できないため、この場合は保存先を切り替える運用になります。
外付けSSDとクラウド、どちらに置くか迷ったら
モデルのファイルは、再取得すれば元に戻せます。そのため、バックアップは必須ではなく、容量を確保する置き場として外付けSSDを選ぶ形で十分です。写真や動画など、再取得できないデータも一緒に整理するなら、外付けSSDとクラウドの損益分岐点を ストレージコストの計算ツール で比べられます。
モデルの保存先は決まっても、動かせるかどうかはメモリ次第です。大きなモデルを試す前に、自分のMacの構成で足りるかを確認しておくと、無駄な取得を避けられます。
保存先を整えたら、次はそのMacで動かせるモデルの大きさを確認しませんか