動画編集に必要なMacのメモリ|Final Cut Pro・Premiere Pro・DaVinci Resolve別の目安
動画編集用のMacは、フルHDの簡単な編集なら16GB、4Kやエフェクトを重ねる編集なら32GB以上が目安です。公式の最低ラインは8GBですが、これは「動かせる」ための数字です。快適に編集できる数字ではありません。
Macのメモリは購入後に増設できません。あとから足りなくなっても、買い替えるしかありません。この記事では、3つの編集ソフトの公式要件を確認したうえで、解像度と作業内容ごとの目安を整理します。
あなたの用途と使用年数なら何GBか、先に確認したい方はこちらです。
3ソフトの公式要件は「8GB〜、推奨16GB」で共通
3つのソフトとも、公式が示す最低ラインは8GBです。推奨値が出ているものは16GBでした。
| ソフト | 最低 | 公式の推奨 | 備考 |
|---|---|---|---|
| Final Cut Pro | 8GB | 16GB | Apple公式 |
| Premiere Pro | 8GB | 16GB | Apple silicon向け |
| DaVinci Resolve | 8GB | 記載なし | Fusion使用時は16GB |
確認した情報源は次のとおりです。
- Final Cut Pro:Apple公式の仕様ページ(2026年10月に確認)に「8GB of memory (16GB recommended)」とあります。
- Premiere Pro:Adobe公式のバージョン22.x・23.x向け要件ページで確認しました。最新バージョンの数値は確認できていないため、購入前にAdobeの公式ページで見てください。なお、同ページのIntel Mac向け記載は「HD素材は16GB、4K以上は32GB」です。
- DaVinci Resolve:Blackmagic Designが公開しているResolve 20の要件資料に、「8GBのシステムメモリ、Fusionを使う場合は16GB」とあります。これは最低要件で、推奨値は記載されていませんでした。
公式の数字はあくまで下限と、標準的な推奨の目安です。実際にどこまで余裕が必要かは、素材と編集内容で変わります。
フルHDなら16GBが現実的なライン
フルHD(1920×1080)の動画を、カット編集とテロップ、BGMで仕上げる程度なら、16GBで編集できます。3ソフトの推奨値が揃って16GB前後なのも、この水準を想定しているためと考えられます。
16GBで収まりやすい編集は次のとおりです。
- 1本10〜20分ほどの解説動画やVlog
- トラック数が少なく、エフェクトを多用しない編集
- 編集ソフトだけを開いて作業する使い方
ブラウザで資料を開いたり、Photoshopやメッセージアプリを並べたりすると、その分メモリを使います。余裕を見たいなら、この点も考えに入れてください。
4Kやエフェクト多用なら32GB以上を見ておきたい
4K素材を扱う、またはカラーグレーディングやエフェクトを何層も重ねる場合は、32GBを見ておくと安心です。これは公式の保証値ではなく、筆者の目安です。
Adobeの公式要件にも、Intel Macの場合は「4K以上は32GB」という記載があります(前述のバージョン22.x・23.x時点)。Apple silicon向けには解像度別の記載がなく、16GBという一つの数字だけが出ています。
目安を表にまとめます。解像度ごとの数字は筆者の見立てで、公式の数値ではありません。
| 編集内容 | メモリの目安 | 根拠 |
|---|---|---|
| フルHD・シンプルな編集 | 16GB | 公式推奨 |
| 4K・簡単な編集 | 16〜24GB | 筆者の目安 |
| 4K・多層編集やエフェクト | 32GB以上 | 筆者の目安 |
| 8Kや大規模プロジェクト | 64GB以上 | 筆者の目安 |
素材のコーデック(動画の圧縮方式)でも負荷は変わります。ProResのような編集向けの形式と、スマホやカメラの標準的な形式では、必要なマシンパワーの出方が違います。同じ4Kでも、素材によって余裕は変わると考えてください。
DaVinci ResolveはFusionを使うなら16GBが下限
DaVinci Resolveは、Blackmagic Designの要件資料で8GBが最低とされています。ただし、合成やモーショングラフィックスの機能である「Fusion」を使う場合は、16GBが最低ラインです。
つまり、Resolveで本格的に色補正や合成まで進めるなら、8GBの選択肢は最初から外れます。無料版から始めて、あとで有料のStudio版や合成に手を広げる可能性があるなら、最初から16GB以上にしておくのが無難です。
8GBで動画編集はできる?
8GBでも編集ソフトは動きますが、おすすめしません。公式が最低要件を8GBとしているので、起動して簡単な編集をするだけなら可能です。
ただし、8GBでは次のような場面で厳しくなります。
- 4K素材の編集
- 複数トラックの重ね合わせ
- ブラウザや他のアプリを同時に開いた作業
動画編集を継続して続けるつもりなら、最初から16GBを選んでおくほうが後悔しにくいです。
あとから増やせないので、少し多めを選ぶ
MacのメモリはチップにまとめられたユニファイドメモリなどのMacでは、購入後に増設できません。選べるのは購入時だけです。
そのため、迷ったら一段階上を選ぶのが基本です。3年、5年と使うほど、素材の解像度やソフトの要求は上がっていきます。使用年数を伸ばしたいなら、今の用途より余裕を持たせたほうが長く使えます。
新品で上位構成を選ぶ以外に、整備済製品でメモリが多いモデルを探す方法もあります。診断ツールでは、新品と整備済製品の選択肢が表示されます。
メモリが足りても、ストレージが先に詰まる
動画編集では、メモリよりもストレージ(保存容量)が先に足りなくなる人が少なくありません。4K素材は1本で数GBから数十GBになることもあります。
素材を外に逃がす場合は、高速な外付けSSDを併用すると、内蔵容量を抑えられます。内蔵をどこまで小さくできるかは、持っているデータの量によって変わります。
また、メモリとストレージの両方を上げると予算が膨らみます。全体の予算配分で迷う場合は、デスク予算で優先順位を確認できます。
動画素材を含めて、内蔵ストレージを何GBにすべきか確認できます。