「iPad Proって高いけど、実際なにができるの?」
これは、私自身が購入前に感じていた正直な疑問です。MacでもiPhoneでもなく、あえてiPad Proを選ぶ理由はあるのか——その答えは「目的次第で、他のどのデバイスよりも合理的」ということでした。
2025年現在、AppleのiPadシリーズは、性能面でも用途面でも明確な差が生まれています。特にM4チップを搭載した最新のiPad Proは、もはや“高性能なタブレット”の枠を超え、仕事・勉強・創作のどれにも対応できる「万能な作業端末」といえる存在です。
本記事では、iPad Proが他モデル(iPad Air、無印iPad)とどう違うのか、どんな使い方ができるのか、そして、どんな人に向いているのかを目的別・実用ベースでわかりやすく解説します。無駄なスペック比較ではなく、「本当に使えるかどうか」を基準にした実用的な視点でまとめました。
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1. iPad Proの特徴と他モデルとの違い【Air/無印比較】
2025年現在、iPadシリーズは主に「Pro」「Air」「無印(第11世代)」の3つに分かれています。価格も性能も大きく異なるため、どれを選ぶべきか迷う方も多いでしょう。ここでは、iPad Proが他モデルとどう違うのかを、機能・性能の観点から整理します。
処理性能とチップの違い
- iPad Pro:M4チップ(最新)
- 最大10コアCPU・10コアGPU・16コアNeural Engineを搭載
- 圧倒的なパフォーマンスと冷却効率で、重い動画編集や3Dアプリもスムーズ
- iPad Air:M3チップ
- 8コアCPU・9コアGPUと十分高性能。軽量な作業やクリエイティブ用途にも対応
- iPad無印:A16チップ
- 5コアCPU・4コアGPU。主にライトな用途向け(SNS、Web閲覧、動画視聴など)
結論:「仕事や創作で本気のパフォーマンスを求めるならiPad Pro一択」。日常用途ならAirや無印で十分です。
ストレージと拡張性
- iPad Proは最大2TBのストレージとThunderboltポート対応。外部ストレージや高速データ転送も容易。
- iPad Airは最大1TBでUSB-C接続。十分だがProほどの拡張性はなし。
- 無印は最大512GB。基本的にクラウド活用前提のライトユーザー向け。
結論:大量のデータを扱う仕事や、動画・イラストなどの作品保存が必要な人にはProが最適です。
ディスプレイと体験の差
- iPad Pro:Liquid Retina XDR(有機EL)ディスプレイ。色再現性・輝度・コントラストすべてがプロ仕様。
- Airと無印:Liquid Retina(IPS)ディスプレイ。明るさや色の再現は標準レベル。
結論:精密な色確認が必要なイラスト・映像制作なら、Proのディスプレイは圧倒的優位です。
2. iPad Proでできること一覧|仕事・勉強・創作のすべてに本気で使える
「iPad Proは高性能だけど、実際どんなことに使えるの?」という疑問は多いです。ここでは、M4チップを搭載した2025年モデルのiPad Proができることを、仕事・勉強・創作の3つの視点から具体的に紹介します。
1. 仕事に使う|iPad Proは“持ち歩けるワークステーション”
iPad Proは、単なるサブ端末ではなく、本格的な業務端末として活躍します。M4チップの処理能力とApple Pencil、Magic Keyboardの組み合わせにより、多くの作業がこれ一台で完結します。
- 資料作成・編集:WordやExcel、PowerPointを快適に操作可能。クラウド連携でチーム作業もスムーズ。
- Web会議・リモート作業:ZoomやTeamsは安定動作。センターフレーム対応のカメラで印象も良く、外出先でもストレスなし。
- マルチタスク作業:Stage Managerで複数アプリを並行表示し、効率的に仕事を進められます。
- サブモニターとしても使用可:Macとの連携でSidecar機能が使え、作業領域が拡張されます。
結論:モバイルワークやペーパーレス業務を推進したい人にとって、iPad Proは非常に合理的な選択です。
2. 勉強に使う|デジタル学習に最適なタブレット
iPad Proは、学習ツールとしても圧倒的に優秀です。Apple Pencilとの相性の良さと処理速度の高さから、紙のノートを超える体験ができます。
- ノート・メモ管理:GoodNotesやNotabilityで板書を手書き保存。検索もできるので復習も効率的。
- 参考書・PDFの読書:Split Viewで教科書とノートを同時表示。目にも優しいXDRディスプレイで長時間学習も疲れにくい。
- 資格学習・語学学習アプリ:AnkiやDuolingoなどの学習アプリもスムーズに動作。
結論:大学生や社会人のスキルアップ、副業学習にも最適。投資としてのリターンが見込めます。
3. 創作に使う|クリエイター向けのモバイルスタジオ
iPad Proは映像・音楽・イラスト制作など、クリエイターのニーズにも応えます。10コアGPUとXDRディスプレイは、Macに近いレベルの制作環境を提供します。
- イラスト制作:ProcreateはApple Pencilとの相性が抜群。筆圧感知や遅延のなさがプロにも評価されています。
- 動画編集:Final Cut Pro for iPadやLumaFusionを使えば、4K動画の編集も外出先でサクサク。
- 音楽制作:GarageBandやLogic Proで作曲・録音・ミックスまで1台で完結可能。
結論:Macを使わずに完結したい、あるいは外でも創作したい人には、iPad Proは最適なツールです。
4. その他の用途|エンタメや日常利用も抜かりなし
高性能だからといって、エンタメが弱いわけではありません。むしろ高品質なディスプレイとスピーカーで没入感が段違いです。
- 動画視聴・電子書籍:NetflixやKindleも高画質で快適。明るい屋外でも視認性が高い。
- ゲーム:Apple Arcadeや高負荷のゲームアプリもサクサク動作。
- SNS・Web閲覧:大画面で複数アプリを使いながらの情報収集がしやすい。
まとめ:iPad Proは「何をしたいか」が明確な人にこそ価値がある
iPad Proは、やりたいことが明確な人にとっては非常に強力なツールです。一方で、単に「なんとなく便利そう」で手を出すには価格が高いのも事実。
仕事に活用したいのか、勉強に使いたいのか、あるいは創作をしたいのか──目的を明確にすれば、この投資が合理的かどうかは自然と判断できるはずです。
3. iPad Proを最大限活かす周辺機器とアプリまとめ
iPad Proは本体性能だけで完結する端末ではありません。周辺機器とアプリを組み合わせることで、真価を発揮します。ここでは、2025年時点でおすすめのガジェットとアプリを目的別にまとめました。
1. 作業効率を上げる必須周辺機器
- Magic Keyboard
ノートPCと遜色ないタイピング体験。トラックパッドも搭載され、マルチタスク操作が圧倒的に快適です。長文入力や事務作業が多い方には必須レベル。 - Apple Pencil(第3世代)
筆圧と傾き検知の精度が向上。遅延もほぼゼロで、手書きノートやイラスト制作に最適です。学習・創作どちらの用途にもフィットします。 - USB-Cハブ
外部モニターやSDカード、外付けストレージとの接続を1つにまとめられるスマートな選択肢。Thunderbolt対応のモデルを選ぶと拡張性がさらに高まります。 - スタンド&ケース類
長時間の使用を快適にするため、角度調整ができるスタンドやSmart Folioケースもあると便利です。持ち運び時の安全性も確保できます。
2. iPad Proと相性の良いおすすめアプリ
仕事効率化アプリ
- Notion / Evernote:情報の一元管理に優れ、メモ・タスク・資料を横断的に活用可能
- Microsoft 365 / Google Workspace:オフィス作業はクラウドでどこでも完結
学習サポートアプリ
- GoodNotes 6 / Notability:手書きノートを効率的に整理でき、OCR機能で検索も簡単
- Anki / スタディサプリ:暗記や映像学習など、スキマ時間を最大限活用できます
クリエイティブ系アプリ
- Procreate / Affinity Photo:iPad Proの性能を活かせる本格イラスト・デザイン制作ツール
- LumaFusion / Final Cut Pro for iPad:動画編集アプリとしては現状トップクラスの使いやすさと機能性
結論: iPad Proを「高性能な板」で終わらせないためには、周辺機器とアプリ選びが肝心です。目的に合わせて必要なものだけ揃えれば、ムダなく賢く活用できます。
4. iPad Proが向いている人・いらない人【目的別診断】
「iPad Proは高性能だけど、自分に必要かどうか分からない」──これは多くの方が抱える悩みです。ここでは用途別に、iPad Proが本当に向いている人・そうでない人を明確に整理します。
iPad Proが“向いている”人
1. 高度な作業をタブレット1台で完結させたい人
- 動画編集、3Dモデリング、RAW画像の現像など、処理の重い作業をiPadだけでこなしたい場合は、M4チップの性能が不可欠です。
2. 本格的なイラスト・音楽制作に取り組む人
- ProcreateやLogic Proを日常的に使うなら、Apple Pencilの性能とディスプレイ品質を活かせるiPad Proが最適です。
3. ノートPCの代替として使いたい人
- キーボードや外部モニターと組み合わせて、iPadだけでビジネス作業をしたい人。出先での仕事が多いフリーランスや営業職にも好相性。
4. 長期的に見て高コスパを求める人
- 初期投資は高めでも、長く使いたい・機種変更の頻度を減らしたい人には、将来性の高いiPad Proの選択が合理的です。
iPad Proが“いらない”人
1. 主な用途が動画視聴やSNS
- YouTube・Netflix・Instagram中心なら、無印iPadで十分です。高性能はオーバースペックになりがち。
2. イラストや動画編集は趣味レベル
- 趣味であればiPad Airでも十分対応可能。差額の7万円〜10万円を他に回すのも合理的です。
3. パソコンを併用していてiPadはサブ機
- メインマシンがMacやWindowsで、iPadはちょっとした作業用…という使い方なら、無印やAirで不自由しません。
5. iPad Pro活用者のリアルな声と使いこなしテクニック
iPad Proは高価なデバイスです。その分、「どこまで活用できるのか?」という点が購入を迷う最大の理由でもあります。そこでここでは、実際にiPad Proを使っているユーザーの声と、日常で使い倒すためのテクニックをまとめました。
クリエイター:「仕事道具」として毎日使う
グラフィックデザイナーや動画編集者は、iPad Proを「第二の制作環境」として使っています。ProcreateやAffinity Designerなどのアプリは、Apple Pencilとの相性が抜群で、細かい描画にも対応可能。Final Cut ProがiPadに対応したことで、撮影から編集までiPadだけで完結できるようになりました。
ビジネスユーザー:出先でも仕事が完結
営業職やフリーランスの方からは、「ノートPCを持ち歩く機会が減った」という声が多数あります。Magic Keyboardとの組み合わせで、書類作成やメール返信はもちろん、Web会議にもスムーズに対応。特にStage Manager機能を活用することで、複数の作業を同時にこなせる点が高評価です。
学生・勉強用途:ノート+辞書+PDFリーダーが1台に
大学生や資格勉強中の社会人にとって、iPad Proは「効率化のかたまり」です。GoodNotesで手書きノートを取りながら、Split Viewで参考資料を開き、さらには録音までできる。デバイスを切り替える手間がない分、集中力が落ちにくいという利点があります。
iPad Proを使いこなすためのテクニック
- Split ViewとSlide Overの併用:マルチタスクの効率が大幅向上。例えばノートと辞書アプリを並べて使える。
- キーボードショートカット活用:Magic Keyboard使用時、⌘+Tabや⌘+Spaceなどを使いこなすと操作が格段に速くなる。
- 外部ディスプレイ接続:USB-C/Thunderboltで大型モニターへ接続可能。デスクワークの拡張性が上がる。
ポイント: iPad Proは「なんとなく使う」にはオーバースペック。使い方を明確にして導入することが、満足度の高い活用につながります。
6. iPad Proの本体価格を節約する外部ストレージの選択肢
iPad Proは非常に高性能なぶん、ストレージ容量によって価格差が大きく出ます。たとえば、256GBと2TBでは約6万円以上の差があります。写真・動画・資料を多く扱う人にとっては容量不足が心配ですが、外部ストレージを活用することでコストを抑えることが可能です。
容量の多いモデルは本当に必要か?
iPad Proの内蔵ストレージは増やすことができません。しかし、クラウドや外付けSSDを併用すれば、512GBや1TBで十分というケースも多いです。
- 大容量モデル:プロユースや動画編集メインの人向け
- 中容量+外部ストレージ:多くの人にとって最もコスパが良い選択
外部ストレージの選び方とおすすめ構成
1. SSD(ポータブルタイプ)
小型軽量で、ThunderboltやUSB-C対応モデルなら読み書き速度も高速。2TBで2万円前後のものも。
2. USBメモリ(USB-C対応)
持ち運びやすく、ちょっとしたファイルの受け渡しやバックアップ用途に最適。
3. NASやクラウドストレージ(Google Drive, iCloudなど)
常にネット接続できる環境ならクラウドとの組み合わせも有効。iCloud+はApple製品との相性も◎。
実践的なストレージ構成例(筆者の使い方)
- 本体ストレージ:512GB
- アプリ、写真、よく使う資料用
- 外付けSSD:2TB
- 動画素材・バックアップ
- iCloud:50GBプラン
- ノートやデータの同期・自動保存
ポイント: 本体容量を最小限にしても、外部ストレージを使えば運用に困ることはないというのが現実です。結果として初期費用を抑えながら、柔軟な運用ができます。
まとめ
iPad Proは、ただ高性能なだけではありません。仕事や創作、学習といった“何かを生み出す人”にとって、その価値は価格以上です。
- 圧倒的な処理性能で、作業効率が劇的に向上する
- ディスプレイやストレージなど、プロ仕様の環境が整っている
- 周辺機器やアプリ次第で、MacやPC以上の柔軟性が手に入る
一方で、「動画を観る」「SNSをチェックする」程度の使い方なら、無印やiPad Airで十分です。大切なのは、自分の目的に合わせたモデル選びをすること。iPad Proは、明確な目的を持つ人にこそ、真価を発揮するデバイスです。
買って終わりではなく、「どう使うか」で満足度が決まります。ぜひ本記事を参考に、自分にとって最適な選択を見つけてください。